B型肝炎訴訟
検査方法の用語集
ウイルスマーカー
ういるすまーかー
B型肝炎ウイルスに感染すると、ウイルスを構成するたんぱく(HBs抗原、HBe抗原)が血中に流出します。さらに、これらの抗原に対応した抗体(HBs抗体、HBe抗体、HBc抗体)が作られ、血中に現れます。
このような抗原や抗体をB型肝炎のウイルスマーカーといいます。抗原検査や抗体検査の方法は血液検査となり、それによって得た数値によって、B型肝炎ウイルスに感染しているかどうかを判断できます。
HBs抗原やHBe抗原が陽性の場合は、現在、B型肝炎ウイルスに感染していると判断されます。
HBs抗体が陽性の場合は、過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがあるか、B型肝炎ワクチンを接種したことがあることを表します。
HBc抗体が陽性の場合は、過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがあり、現在も感染している可能性があります。
HBe抗体が陽性の場合は、ウイルスの増殖が落ち着いて、感染力が弱まっている状態であることを表します。さらに、現在も感染している可能性があります。
したがって、医療機関などで「B型肝炎の抗体がある」と言われた場合は、次の3つの可能性があります。
① 今は感染していないが、過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがある。
② 現在、B型肝炎ウイルスに感染している。
③ B型肝炎ワクチンを接種したことがある。
抗原が陰性であり、HBs抗体のみが陽性の場合は、B型肝炎ウイルスに感染しているわけではありませんので、他人にうつる可能性はありません。
また、B型肝炎ワクチンによって獲得した抗体は、月日の経過によって消える可能性はありますが、感染予防の効果は20年以上続くと言われています。